2026.02.12 長安汽車、CATL製NIB搭載車を今年半ば販売へ 極寒試験に合格

内モンゴルでの極寒走行テストを終えた長安汽車の「Qiyuan A06]

長安汽車とCATLの提携でNIB「Nextra」が採用長安汽車とCATLの提携でNIB「Nextra」が採用

 中国の長安汽車と車載電池の世界最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)が世界初の量産型ナトリウムイオン電池(NIB)搭載EV(電気自動車)を発表した。内モンゴル自治区の牙克石(ヤクシ)市で両社が極寒の環境で試験走行を行い、安全性・耐久性に問題なしとの結論に達した。長安汽車は2026年半ばCATL製NIB「Naxtra(ナクストラ)」搭載車を販売開始の予定。NIB搭載の量産車時代が到来する。

 Naxtraは、エネルギー密度で最大175Wh/kg、パック容量で45kWh、航続距離で400km超。将来的には、500~600 kmへ延ばす可能性を追求している。電池セルを直接電池パックに組み込むセル・トゥ・パック(CTP)構造のため、電池モジュールは不要。同社は16年からNaxtraの開発をスタートさせた。同社によると、25年までの10年間に合計約100億元(約2300億円)を投入し、30万セル以上の開発やテストを行ってきたという。

 ナトリウムは、リチウムより資源が豊富のため、将来的に価格の安定性に優れている。このため、供給のリスクや発火性が低いことなどが評価されている。しかし、低温での性能低下が課題とされてきた。

 両社は今月初め、内モンゴルで冬季試験を行い、低温環境に強いことが実証されたとしている。具体的には、マイナス30℃でLFP(リン酸鉄リチウム)電池の約3~4倍の放電出力を実現し、マイナス40℃では容量保持力90%以上を確保。さらに、マイナス50℃で安定した放電を維持するなど、低温環境に強く、従来のEVの弱点とされていた低温下での性能低下を克服したという。

 今回の極寒地でのテストでは、国外で「Nevo A06」の車種で知られる長安汽車のセダン「Qiyuan A06」が使用された。

 長安汽車では、AVATR(阿維党塔)、Deepal(深藍)、UNIなどグループの他のブランドの車種でも、Nextraを搭載してテストを実施。販売でCATLのNIB搭載車を増やしていく。北米、北欧、日本の北海道などの寒冷地への展開で優位に立ちたいとしている。