2020.07.30 【電子部品技術総合特集】若手技術者に聞く日本ケミコン
波多江氏
波多江達技術本部基礎研究センター機能性材料グループ
現在の業務は、コンデンサの材料となる電極箔や電解液の基礎研究。学生時代は、脂質二分子膜に金属錯体などの機能性分子を組み込む研究をしていた。
コンデンサは電気を扱う上で欠かせない重要な電子部品。
「夢のような製品」があふれた世界でも、電子部品は変わらず必要とされる。そこで私が将来開発したい製品の一つが生体適合性コンデンサ。
例えば、(夢のような話だが)人間の体内に入り込んで患部を直接治療可能な自律移動するロボットを開発しようとしたとき、セラミックスや金属などの代謝できない材料を使用していると安全性に問題がある。
CNTや脂質膜を材料として、生体内で代謝され無毒化するコンデンサができれば、そういったロボットをつくれるかもしれない。
ほかにも超小型のコンデンサやフレキシブルなコンデンサ、開発したいものは多々ある。「夢のような製品」を実現可能にする技術の屋台骨となる電子部品をつくっていきたい。