2022.03.25 「高校発」の人工衛星、宇宙めざす宮沢賢治の出身地・花巻でプロジェクト

衛星のイメージ(アークエッジ・スペース提供)

 高校生のアイデアを盛り込んで超小型衛星を開発する取り組みが、「銀河鉄道の夜」の宮沢賢治の出身地・岩手県花巻市で始まった。宇宙をテーマに地元を盛り上げようとできた合同会社SPACE VALUE(スペースバリュー)と、宇宙産業で総合的サービスを展開するSpace BD(東京都中央区)が中心になって企画。「花巻スペースプロジェクト UP花巻」と銘打つ。

 目玉は、地元・花巻北高校生の参加する人工衛星開発。衛星開発事業を手がけるアークエッジ・スペース(同千代田区)の協力で、10×20×30センチメートルの超小型人工衛星を開発。2024年の打ち上げをめざす。高校生らは、衛星の名称や、衛星が担う宇宙空間でのミッションの検討、開発プロセスの追体験などを予定。東大の研究者らも協力し、約2年間のカリキュラムで、宇宙に携わる仕事に関心を持ってもらうキャリア教育なども進める。

 さらに、地場産業に参加してもらうプログラムも展開。「宇宙のまち」を根付かせる活動をめざす。

 昨年は「高専発」の人工衛星が話題になった。今回は「高校発」。次世代育成や地域活性化にもつながる取り組みとして注目されそうだ。

(28日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)