2022.09.20 【中部産業特集】アイホン 荷物認証宅配システム 伝票番号を認証キーにマンションのオートロックを解除

パビットのロゴマーク

 アイホンは、PacPort(東京都中央区)と共同開発した荷物の伝票番号をエントランスインターホンの認証キーとする、日本初の荷物認証宅配システム「Pabbit(パビット)」を今年4月に発表した。

 複数の大手不動産会社で採用が決定し、大手配送業者とのシステム連携も進めている。7月に東京ビッグサイトで開催された賃貸住宅フェアの同社ブースで参考出品した。

 近年、新型コロナ感染症拡大により、ネットショッピングが増加し、宅配便取扱個数が急増している。オートロック付きマンションでは「宅配ボックスの空きがない」「共用部への置き配は防犯上難しい」などの理由から、再配達を避けられないケースもある。

 Pabbitは、オートロック付きマンションで、配送業者が荷物の伝票番号(バーコード)を認証キーとしてオートロックを解除することで、居住者不在時でも入館が可能となり、各階・各戸専用宅配ボックスに荷物を届けることができる、新しいスマート宅配システムである。

 宅配員のなりすましを防ぐ高いセキュリティーを実現するとともに、居住者が非対面でも安心して確実に荷物を受け取れる環境を提供する。PacPortのセキュアなクラウドソリューションを搭載した日本初のサービスである。

 特長は、従来のヒト(宅配員)認証からモノ(荷物)認証へ大きく進化したこと。荷物ごとで認証するため、配達中の荷物を持っている配達員のみがオートロックを解錠できる仕組み。インターホン経由での荷物認証による解錠システムを採用することで、居住者の不在時でもエントランスやフロアセキュリティーを通過し、各階や各戸に設置された宅配ボックスや玄関先まで荷物を届けられる。再配達の大幅な削減が見込まれるため、ラストワンマイル問題の解決や配送業者の人手不足対策、CO2排出量抑制にもなる。

 居住者は、待ち時間や行動制限のない生活を送ることができ、宅配ストレスの緩和につながることが期待される。配送業者は、独自に新たなシステムや端末を開発する必要がなく、導入費用や維持管理費を抑えることができる。

 ブランドロゴは、ウサギをモチーフにデザインされ、「オートロックを飛び越えて荷物が届く」という革新的なソリューションを親しみやすく表現している。