2022.10.26 河野太郎氏のアバターと市民の対話も 阪大の石黒教授ら取り組む実証
河野氏と石黒教授(内側)が、アバターと並ぶと見わけも難しい
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)や、ロボット研究で知られる大阪大学大学院の石黒浩教授のグループが今月、世界で初めての、閣僚がサイバネティック・アバター(CA)を利用する実証実験を発表した。
公職にある人など、利用者がアバターを使って情報発信すると、どう効果が出るのか。また、本人と混同されかねない問題はどう対応するのか。そういった課題を研究するのが、実証の一つの狙いだ。
今回活用されるのは、遠隔操作アンドロイド。制御できる関節は約50カ所あり、空気圧アクチュエーターを使用。左右の目に一つずつCMOSカメラを使い、皮膚素材はシリコン樹脂。CPUは外部PCによる制御となっている。
河野太郎デジタル相に酷似したアバターは、例えばマイナンバー制度関連の市民との対話に登場してもらうことが想定される。アバターの「河野氏」がさまざまな人と対話できる場所を選び、マイナカード普及にはどういう施策がいいかなど、意見を募る。
石黒教授は会見で「若い人などの意見を集めやすい場所に設置できれば。公務の手助けにもなる」との考えを示した。