2023.01.09 23年 各社の年頭訓示 電子デバイス・材料

クオリティ高める

 TDK・齋藤昇社長 最近の世界情勢は、混沌(こんとん)とした状況が続き、原材料高、エネルギー費高騰など、TDKグループの事業を取り巻く状況は厳しい。しかしながらEXとDXの大きな潮流には変化がなく、グループの事業の需要は高まり続けている。TDKの事業は世界の人々の生活を支えるテクノロジーとして成長し続けている。さらに成長していくためには一人一人が「クオリティ」を高めることが必要。それぞれの個性に磨きをかけ、TDK Unitedとして羽ばたく準備をしよう。

8本槍戦略など注力

 ミネベアミツミ・貝沼由久会長兼社長 厳しい環境を前提にした経営活動と成長戦略実践が必要。 全社的な無駄削減、3社との統合を軸とした8本槍戦略、グリーントランスフォーメーションの3点に特に注力する。4月に汐留の東京クロステックガーデンへ本部を移転する。社の一つの象徴として、知名度向上と共に、優秀な技術者に集め、新たな価値を生み出す。

自分の殻を破る

 SMK・池田靖光代表取締役社長 社会では、カーボンニュートラルやデジタルイノベーションのように、大きな変化が起こっており、われわれのビジネスが貢献できるチャンスも広がっている。会社のあるべき姿「持続的に成長する、競争力の高い、ソリューション企業へ」に向けて、差異化した製品の開発、創意工夫による非財務価値の向上、業務効率や生産性の改善などの行動を取ることが重要。皆さんの笑顔あふれる未来の実現に向けて、一人一人が自分の殻を破って行動を起こす一年にしよう。

「誇れる会社」に

 FDK・長野良社長 事業環境が厳しい中、実力やレジリエンスが身に付いてきている。プロセスや製品以外も含む品質、従業員一人一人の士気、会社の文化をより良くし、より高い経営品質・事業品質を目指そう。「進化に挑戦 輝く未来と笑顔のために」を念頭に、「誇れる会社」「親しい人に働いてもらいたい職場」に一歩一歩近づこう。

足掛かりの年に

 トーキン・片倉文博社長 今年の市場環境は年初から逆風が吹いている。当社のビジネスも守るべきものは守り、変化すべきものは大きく変化させていきたい。2023年は、来たるべき24年、25年に大きくジャンプするための、ステッピングストーン(足掛かり)の年としたい。消費者向け電子機器は低迷が予想される中、当社の注力マーケットである車載、産業向けに、付加価値の高い新製品を開発・投入していく。そのために何ができるのか、社員各々が考えて業務を遂行していただきたい。

新たな価値を創出

 グンゼ・佐口敏康社長 23年度は中期経営計画「VISION 2030 stage1」3カ年計画の2年目となる。最終年度の24年度目標達成に向けた基盤を確立するとともに、掲げた「変革と挑戦」をキーワードに、30年を見据えた①新たな価値の創出②資本コスト重視の経営③企業体質の深化④環境に配慮した経営、の戦略を着実に実行していく。

もの作り大改革

 三洋化成工業・樋口章憲社長 今年は基盤事業への新たな設備投資による事業拡大とともに、企業としての強靭(きょうじん)さを増すべく「もの作り大改革」を始動する。化学の力は無限だ。全従業員がワクワクできるような創造的な仕事に取り組み、One Teamとなってイノベーションを起こし、グローバルでユニークな高収益企業へ飛躍する。

勇気をもって挑戦

 バンドー化学・植野富夫社長 4月から新しい中長期経営計画をスタートさせる。初年度の2023年度はグループの一人一人が能力を最大限発揮し、これまで乗り越えられなかった壁に勇気をもって挑戦し、新しい道を切り開く年にしよう。これからも社会に欠かせない存在であることを目指し、ワクワクする未来を実現するための新しい価値を創造し続けていく。

自律的・積極的に行動

 東洋アルミニウム・楠本薫社長 刻一刻と変化する外部環境に対応し得る強固な組織体を形成していく必要性は年々増している。そうした中で、経営統合は私たちの過去からの検討課題であり、昨年はそれを前進させることができた。社員の皆さんは会社で起こっていることを自分ごととして考え、自律的かつ積極的に取り組み、さらなる飛躍を目指そう。

持続的成長果たす

 ニッタ・石切山靖順社長 ニッタグループの中長期経営計画「SHIFT2030」も3年目を迎える。激しい外部環境変化に対応し、われわれ自身が柔軟に変化する「SHIFT」を実行して持続的な成長を果たす必要がある。2023年がSHIFT2030に向けた飛躍の年となるよう皆さんと共に力を合わせて着実に実行していきたい。

新たな時代を先読み

 たけびし・小倉勇社長 中期ビジョン「T-Link 1000」の総括を3月に迎える。やってきたことが大きく実を結び、1000億円の達成がもう少しで手の届くところまできている。4月に新たな中期ビジョン「T-Link 1369」を発表する予定。XR技術や環境ビジネスがもたらす新たな時代を先読みし、ここにいる皆さんが一致団結し、そしてスピード感を持って、さらなる新規事業に取り組もう。

事故・災害ゼロへ

 三井化学・橋本修社長 まず健康と安全は全てに優先。事故・災害ゼロを目指そう。 昨年は会社のビジョンの基本戦略の中核であるポートフォリオ変革を進め、M&Aや再構築を加速させた。サステナブルな社会への貢献を目指し、一層の飛躍へ、①チャレンジ精神を忘れず、自らと自らの仕事の価値を高め続ける②仕事のやり方を今一度見直す③環境変化に俊敏に対応する、をお願いする。

変革の第2ステップ

 昭和電線ホールディングス・長谷川隆代社長 各セグメントの取り組みと共に、品質保証業務のデジタル化やしっかりした安全教育も進める。今年はグループ変革の第2ステップ元年。4月には再編で、商標だった「SWCC」が社名になる。伝統を守りつつ時代に合わない慣習を捨て、社風を刷新し、新しい企業グループとして成長する思いが込められている。変革に挑戦しよう。

技術立脚型企業へ

 JX金属・村山誠一社長 長期ビジョンで目指す「技術立脚型企業への転身」に向け、今次中計を種まき期間と位置付け、本社移転、製錬事業の体制変更、フォーカス事業の設備増強、新規事業創出、新工場など施策を進めてきた。次期中計では収穫につなげることが求められる。特にESG、「人」と「コミュニケーション」、リスクマネジメントへの意識を大事にしてほしい。