2020.05.20 【次世代自動車用部品特集】旭工芸

車載用SMDの需要増に対応 大型MLCC向けなど受注拡大

 旭工芸は、一般電子部品から半導体デバイスまで、各種SMD用キャリアテープを供給している。その中で、形状が多彩化する車載用SMDの需要増、高信頼性化ニーズに柔軟に対応する。

 ADASをはじめ、自動運転の実用化に向けた安全系を中心に電装化率の高まりから、車載用SMDの搭載点数が増加。また、xEVなどの環境対応車の普及に加速がつき、メインモーター周りのパワーデバイスの需要が伸びている。

 同社におけるキャリアテープの受注も、こうした動きに連動して活発化。ECU、各種モジュール向けの小型チップだけでなく、高信頼性化、高機能化などに伴う大型チップ、異型チップ用など、車載特有の要求されるSMD向けの需要が伸びている。特に大型MLCC(積層セラミックコンデンサ)、高付加価値チップ抵抗器向けの受注規模が拡大傾向にある。

 自動車の生産台数は低調だが、電装化が着実に進展しており、中長期的に車載用SMDに需要が増加すると展望。引き続き、成長分野として取り組んでいる。

 8ミリメートル幅キャリアテープは紙テープのパンチ品、プレス品、フィルムテープのパンチ品、エンボス品を供給する。紙テープは0402-3817サイズのチップ部品に対応。トラバース巻で1600-4800メートルの長尺巻が可能で、テーピング工程での生産性、低コスト化を推進できる。

 半導体パッケージ用プラスチックエンボス品は8-56㍉㍍幅テープでの加工が可能で、様々な種類のSMDをテーピングできる。