2020.05.20 【次世代自動車用部品特集】スミダコーポレーション

車載用コイル、世界市場で伸長 ECUの搭載点数増など対応

 スミダコーポレーションは、車載用コイルをグローバル市場で伸ばしている。ECUの搭載点数の増加、xEV等の環境対応車の普及など、自動車トレンドに対応した製品を相次いで市場に投入している。

 同社はここ数年、製造や販売、技術面において、グローバル規模で設備投資を継続して体制を強化してきた。製造面では、中国の吉安工場の第2期工事を完了。

 4年間で従業員数3千人体制でのフル操業を実現し、車載関連の最大製造拠点に成長。また、欧米では、メキシコ、ルーマニア、スロベニアの工場を拡張した。販売体制では、インドに販売拠点としてスミダ・エレクトリック(インディア)を設立。

 製品戦略は、車載向けはABS用、HIDランプ、キーレスエントリ用のコイルを主力3製品として事業を伸ばしてきたが、引き続き車載分野で事業を拡大するために、xEVで使用されるモーター、DC-DCコンバータ、インバータ、バッテリ/充電などに向けたIGBT駆動用トランス、昇圧リアクタなどを成長戦略として取り組んでいく。

 パワーインダクタはフェライト系、メタル系で150度対応のシリーズを拡充。リアクトルでは、二つのコイルを独自の磁気構造で結合させ、小型化を実現した磁気結合型リアクトルを提案する。

 インターリーブ方式用リアクトルとしてコア材料および構造を最適化し、機器、装置の小型化に貢献する。

 同社製のリアクトルに比べて、体積、重量を約30%減少。しかも高い直流重畳を実現している。