東京ウエルズはダイオード、トランジスタ、LEDなどの個別半導体、LCRなど受動電子部品向けの端子塗布機、測定検査機、テーピング機メーカー。第3の柱として位置付ける外観検査装置事業も拡大し、製品を拡充させている。

　部品外観検査装置の搬送技術などを応用して開発した「MMxH」シリーズを新たに商品化した。

　これは、工場のさらなる自動化、スマート化に応える三つの商品群で構成しており「MMTH（Multi Module Test Handler）」「MMVH（Multi Module Vision Handler）」「MMIH（Multi Module Insert Handler）」と名付けられている。

　これらの装置は異形部品、中サイズ以上のデバイス、部品を対象とし、機械の各部のモジュール構成によって、様々なサイズや形状のワークに対して、柔軟な構成変更を可能にする。

　さらに、各顧客の多様なニーズに応えることができる。例えば、ワーク供給部ではパーツフィーダ供給だけではなく、トレイ供給、ウエハー供給にも柔軟に対応することが可能だ。

　また、工場のスマート化に対応するため、工場内のネットワークに接続可能なPCによるネットワーク対応仕様も、各顧客対応に合わせられる。

　「MMIH」は、電子部品や半導体素子を整列させ、パレットに移載、格納する装置となる。

　工場の自動化、スマート化に伴って、この工程の自動化も必須になってきている。従来はマウンタなどで代用していた工程の省力化や効率化に貢献する装置で、シンプルな構造と独自技術により、高速かつ柔軟なパレットの挿入を実現している。

　機能としては、各種供給に対応が可能で、パーツフィーダ供給、テープフィーダ供給、ウエハーリング供給等に対応が可能。

　また、オプション機能として、Pick＆Place過程において、様々なワーク方向の姿勢反転もできる。

　処理能力は、独自の機構技術により、高速処理を実現している。対象ワークにもよるが、6万6000Uph（1100pcs／m）のような処理能力も発揮できる。ハイスピードのワーク移載整列やパレット挿入を実現した装置である。

　また、装置サイズは、W1410×D900×H1560ミリメートルと、コンパクトな設計となっている。「MMxHシリーズ」は昨年来、各展示会で紹介し、既に販売を開始している。

　外観検査装置は、主力機種のTWA-4101が市場で好評。TWA-4101にAI（人工知能）を搭載した機種も製品化している。

　既存の検査アルゴリズムに、AI検査アルゴリズムを搭載したハイブリッド検査ライブラリシステムだ。

　AI機能の搭載によって、検査内容がより人間の目での微妙な判断に近くなり、過剰検出による、　本来であれば良品である個体の不良品判定（業界用語でオーバーキル）率の大幅な低減に貢献する。