2025.07.25 【半導体/エレクトロニクス商社特集】立花エレテック DX、AI推進で次期計画につなぐ
立花エレテックは、今期が最終年度となる中長期経営計画「NEW C.C.J2200」(2021~25年度)の目標達成に向けて取り組みを強化している。売り上げ目標の2200億円は、3期連続クリアしており、今期も増収を目指している。「モノ」売りから「コト」売りに展開し、ソリューションで対応する。
26年3月期上期は国内外で不透明な社会情勢が続いているが、今後の実績につながる案件も着実に増え、下期に向けての土台もできつつある。「4月以降は計画ベースで順調に推移している。業界によっては設備投資などプラスに向かっているところもある」と布山尚伸社長。
車載、半導体製造装置業界で先行き不透明感が漂うものの、データーセンターや食料品製造業界向けでは順調に設備投資が進み、検査機器関連等も安定的に推移している。6月には、食品製造総合展「FOOMA JAPAN2025」に出展し、昨年比大幅増で案件の引き合いをいただいた。また、家電向けでは中国のほか欧州の空調関連も動きが活発でプラス要因となっている。
今年は猛暑日が継続しており、空調関連の需要は旺盛で、カーボンニュートラルの観点から、再エネ関連需要が高まり、太陽光、LED照明需要は拡大するとみている。
海外では今年1月から営業を開始したインド現地法人で日系企業のサポートを展開しており、事業拡大中。中国やアジア拠点では人材強化に努めており、エンジニアリング面での採用を拡大。将来を見据えた投資を行っている。同社の従業員は4分の1がエンジニア。営業力に技術を付加してニーズに対応できるソリューション力を強化している。この取り組みをグローバルに進める。
現中長期経営計画は今年度が最終年度で、次期の計画を策定中。方向性を明確にし、来年の4月にスタートできるよう進める。
布山社長は「課題にきっちりと対処し、最終年度の中長期経営計画をしっかりとクロージングする。今後はこれまでの取り組みを土台にイノベ-ションを図り勝ち残る。DX、AIの推進、新人事制度の導入で、次期計画につなげたい」と語った。