2025.10.17 京セラ クロック用水晶発振器で業界最小サイズ 「KC1210Aシリーズ」開発、低電圧化も実現
KC1210Aシリーズ
京セラは、クロック用水晶発振器で業界最小サイズながら、従来品比約50%となる0.9V駆動の低電圧化を実現した「KC1210Aシリーズ」を開発した。生産拠点は山形東根工場で、2026年夏の量産を予定している。
人工知能(AI)を搭載したスマートフォンやウエアラブルデバイスの普及に伴い、高速通信や大容量データ処理といった高機能化が進む一方で、機器の高機能化は搭載部品点数と消費電力を増加させ、結果、バッテリーの消耗や充電頻度の増加といった課題も顕在化している。その解決策として小型、低電圧駆動の発振器の需要が高まっていることから、市場のニーズに対応し新製品を開発した。
同シリーズは独自の小型素子設計技術により、諸特性と小型化を両立。業界最小サイズの1.25mm×1.05mm×0.5mm MAX.の超小型・低背を実現。同社従来品(KC2016K)比、面積約60%減の1.31平方mm max.。体積は約4分の1となり機器の高機能化による高密度実装にも貢献する。
新型の低電圧駆動発振ICの採用により、電源電圧を同社従来品比約50%の低電圧0.9V駆動を実現。消費電力も従来品と比べて約50%削減できる見込み。スマホやVR(仮想現実)ゴーグル、ウエアラブルデバイス、IoTモジュール向けを想定する。