2025.10.22 車載通信のオープン規格 マイクロチップらが共同実証
両社のチップセットを活用したADASのイメージ
米マイクロチップは21日、米AVIVA Links社と共同で、車載分野の映像データの通信に関し、オープン規格を活用しチップセットの相互運用を行う実証に成功したと発表した。高速通信インターフェースを推進するASA(Automotive SerDes Alliance)の規格「ASA-ML」を通じ、ADAS(先進運転支援システム)などの普及につながるオープンなエコシステムを構築していく。
ASA-MLは、データを高速にシリアル伝送するための基本技術であるSerDesの車載向けオープン規格。ASAが普及を進めており、マイクロチップはASA-MLチップセットを市場に投入した初めての大手半導体ベンダーだ。今回、業界最先端のASA準拠ポートフォリオを持つAVIVA Links社と共同実証に成功した。各社の独自規格への依存度を下げ、オープン規格の普及につながる。
昨年、蘭半導体大手NXPがAVIVA Links社の買収の最終合意に達したと発表しており、業界全体で車載通信のオープン化に向けた動きが進むとみられる。
マイクロチップは7月に日本ケミコン、ネットビジョン(東京都千代田区)と協力しASA-ML準拠のカメラ開発プラットフォームを開発しており、今回の発表は日本にも影響する。