2025.11.21 航空電子、最大25A対応車載向けコネクターを販売開始 ECUの統合化・大型化やユニット数増加に対応

MX81D

 日本航空電子工業は、車載向けに、端子タブサイズ2.8mm仕様、最大25A対応の非防水電線対基板コネクター「MX81Dシリーズ」を開発し、4極タイプの一般販売を開始した。端子サイズの大型化と大電流容量化により、ECUの高性能化をサポートする。

 同シリーズは、既存の「MX81Aシリーズ」(端子タブサイズ0.64mm仕様、4極タイプで最大8.5A対応)のラインアップを拡充する製品。今後は、極数展開のほか、0.64mm端子と2.8mm端子を組み合わせた複合タイプの開発も推進し、車載市場の幅広いニーズに対応していく。

 近年、自動車の電装化進展により、ECUの統合化や大型化、ユニット数の増加が進むことで、より大きな電力量と電流容量が求められている。このため、より大きな端子サイズと大径電線に対応するコネクターへの需要が高まっている。

 今回開発のMX81Dシリーズは、電線同士を接続する接続端子である端子タブサイズ2.8mm仕様、1.5~4.0mm²電線に対応しており、最大25A(4.0mm²電線使用時)の電流を流すことが可能な車載向け非防水コネクター。低電圧機器の絶縁距離を決めるための国際規格IEC60664-1に準拠し、安全性に配慮した設計であるとともに、車載用コネクターとして主に北米地域で要求されるUSCAR-2規格に基づく評価をクリアした、高い接触信頼性と堅牢性を実現している。

 ソケット側はプリセットリテーナ構造により、端子の半組み込みを検知することができ、ハーネス自動化に対応することで作業効率向上にも寄与する。

 主な特長は、ISO/JASO/EWCAP/VDA標準の2.8mmタブサイズを採用。最大25.0A対応。IEC60664--1(汚染度3、標高6000m)に則った端子間空間距離、沿面距離を確保することでAC/DC320Vの電位差に対応。モールド部品には難燃性に優れたUL94 V-0材を採用。使用温度範囲はマイナス40度~プラス125度。

適用市場は、各種車載ECUの電源部など。