2026.01.26 【電子計測器総合特集】アンリツ・濱田宏一社長 成長軌道を確実に AIと次世代通信を柱に
アンリツは、2027年3月期までの3カ年の中期経営計画「GLP2026」を推進している。計画に沿って新ビジネスの芽を事業の柱に育てるとともに、次世代通信規格「6G」市場の開拓を加速し、中計最終年度に売上高で1400億円、営業利益率で14%の達成を目指す。
濱田宏一社長は25年を振り返り、「米トランプ政権による関税政策に振り回される形でスタートした。8月に関税の内容が確定して以降、投資が回復している」と説明。第1四半期に落ち込んだ業績についても、「第3、第4四半期で取り戻すことができるだろう」との見方を示した。足元で特に需要が活況を呈しているのが、AI(人工知能)向けデータセンター関連だ。急速な需要拡大を背景に、これまで準備していた在庫が一気に動き始めたという。この影響で生産はフル稼働の状態となり、工場の操業計画は既に3月まで埋まっている。
中長期的には、31年3月期に売上高2000億円を達成する目標を掲げている。濱田社長はこの目標にも触れ、「これまで売上高1000億円に到達すると成長が鈍化し、再び挑戦するというサイクルを繰り返してきた」とした上で、「努力するだけでは2000億円には届かない。発想を変える必要がある」と述べた。
濱田社長は「26年は当社にとって極めて重要なマイルストーン(節目)だ。この節目で売上高1400億円を実現できるかどうかは一つの時代の分かれ目になる」とした上で、「確かな実績を残し、その成果を社会にしっかり認識してもらいたい」と意欲を示した。
中計で重点分野と位置付けたのは、成長拡大が見込まれる「通信計測」「環境計測」「PQA(食品・医薬品検査)」。通信計測分野では、データセンターへの投資の拡大を背景に光電融合技術の導入が進む見通しで、これらを追い風に関連する計測器の需要が増える傾向にある。
環境計測分野では、電気自動車(EV)向け電池を巡る商機を拡大しようと、高砂製作所の買収に続いて、電力計測器やデータ収集システムを手がけるオーストリアのDEWETRON(デヴェトロン)を子会社化した。
今後はこれらの分野で、M&A(合併・買収)を含む成長戦略をさらに前進させていく。








