2026.01.26 【電子計測器総合特集】チノー・豊田三喜男社長 計測技術で新潮流に挑む産業界を強力に後押し

 チノーは、培った計測・制御・監視技術を武器に、DX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)、SX(サステナビリティートランスフォーメーション)に挑む産業界を強力に後押ししている。

 豊田三喜男社長は、こうした潮流に触れながら、2025年を「変化が加速度的に起こった年」と総括した。その上で、「変化に対応しながら、持続的成長を目指す」と意欲を示した。

 26年3月期第2四半期(25年4~9月)の連結決算は、国内設備投資の活況を受けて、受注、売上高ともに伸長。脱炭素関連の試験研究やサプライチェーン向けシステムといった主力事業が堅調に推移したほか、半導体・AI(人工知能)分野向けセンサー機器も伸びた。この実績を土台に26年は収益の改善に取り組み、成長軌道を確実にしたい考えだ。

 売上高を地域別に見ると、国内が75%で、海外が25%。同社は海外比率の引き上げを目標に掲げ、グローバル市場での存在感を高めることも狙う。このため顧客の課題を先取りして提案する取り組みを強化。各地のニーズに合わせた技術のローカライズにも注力し、27年3月期に海外売上高を70億円まで引き上げることを狙う。

 既に27年3月期を最終とする中期経営計画で、「成長分野のさらなる開拓・拡大」などの戦略を推進。「売上高300億円、営業利益27億円」という目標の達成に向けて着々と実績を積み上げている。

 豊田社長は「数字の目標だけを追いかけるのではなく、プロセスの高度化や改善にも注力する」と強調。人的資本を強化する課題も重視する。中計に沿って報酬・人事・評価制度などを刷新し、社員の心も巻き込んだ社内改革を推進。この中で「聴く力」にも注目し、コミュニケーションの質を高めたい考えだ。

 「しっかり測る」「正確に測る」「再現性よく測る」という取り組みは、産業界共通の課題だ。今年90周年を迎える同社は、こうした課題の解決で豊富な実績を積み上げてきた。今後は、極低温や超高温といった過酷な環境下で精密な測定を実現する技術の開発に力を入れる。営業と開発の連携体制を進化させ、顧客ニーズに即応する体制づくりも進めていく。