2026.01.26 【電子計測器総合特集】エヌエフ回路設計ブロック・今田悟社長 成長市場の開拓を加速 環境エネルギーとライフサイエンスに注力

 エヌエフグループは、計測制御デバイス関連、電源パワー制御関連、環境エネルギー関連および校正・修理の4事業分野を柱に、顧客の課題を解決する体制を強化している。グループ中核企業で計測制御技術や交流電源・パワーエレ技術を強みとするエヌエフ回路設計ブロックは、25年4月に産業用直流電源を得意とするNF千代田エレクトロニクスと合併した。グループの総力を引き出し、成長市場の開拓を加速したい考えだ。

 25年の業績は受注、売り上げともに前年を上回った。電源パワー制御関連分野では、交流電源が好調に推移したほか、環境エネルギー関連分野では、保護リレー試験器が基幹系統・需要家向けともに伸長した。計測制御デバイス関連分野でのファンクションジェネレーターのラインアップ拡充が業績アップに寄与した。

 今後注力する分野は環境エネルギー関連分野で、産業用パワーコンディショナーや水素製造向け直流電源の展開に力を入れ、研究開発・実証実験から社会実装まで継続して関わっていく。計測制御デバイス関連分野では、ライフサイエンス市場での生体の微小信号検出やインピーダンス計測を応用したPCR検査など、医用計測器の開発を進めている。

 日本が有望視する量子コンピューター開発は、低雑音信号処理技術を駆使した増幅器と安定度の高い電源で支える。グローバル市場も視野に技術者を米国の量子関連学会展示会に派遣したほか、東京での国際会議で技術発表を行った。今田社長は「量子ビット数の拡大に伴い、使われる製品の数量が増えることへの期待はあるが、さらなる技術開発の方向性の見極めが重要だ」と述べた。

 26年は中期成長路線をドライブする年と位置付け、成長戦略をさらに加速させる方針だ。計測器・電源といった既存の柱を成長分野に結び付ける新商品の発売やソリューション提案が、成長の鍵を握る。今田社長は「経営層が率先垂範して、新しい取り組みに挑戦する。新商流構築には経営層の社外ネットワークを活用し、多様なアイデアを創出する」とした上で、「外に出て市場を開拓することが、社長としての自分の役割になる」と意欲を示した。