2026.01.26 【電子計測器総合特集】共立電気計器・倉本正道社長 安定成長へシステム刷新と工場増強を推進
共立電気計器は2026年、基幹システムの刷新や生産能力の増強など、事業基盤の強化に注力する。倉本正道社長は世界情勢を概観した上で、26年の市場環境について「大きな変化はない」との見通しを示し、景気変動の影響を受けにくい体質を生かし、安定的な成長を目指すことに意欲を示した。
重点施策として基幹システムの再構築を推進する方針だ。大きな投資を伴うプロジェクトは専任体制を整備し、業務効率化の加速と将来の成長基盤の強化を図る。また、愛媛工場の建て替えプロジェクトにも着手し、環境整備と生産能力を拡大する計画だ。校正や修理などのアフターサービスについても、引き続き経営の柱として強化していく。
さらに倉本社長は、データセンターの増設が進む中でも「好況感はまだ薄い」とする一方、電気設備の増加や製品用途の広がりにより、既存製品を新たな市場へ展開できる機会が増えていると捉える。顧客へのデジタルツール導入提案を可能にする仕組みづくりにも取り組み、マーケティングを強化し営業活動を支える体制を整えていく。
倉本社長は25年の経営を振り返り、「世代交代を意識し、やや引いた視点で経営を見つめた一年だった」と語る。世界情勢にも目を向け、米国と中国の対立を背景に東西分断が進み、国際環境の不透明感が一段と強まったと分析。その中で、東西いずれの地域にも開発・生産・販売拠点を準備しておく必要性を強く感じたという。
為替面では円安が進行したが、海外売上比率が65~70%を占める同社にとっては追い風となった。製品面では、25年に開かれた日本電設工業協会主催の「JECA FAIR 第64回製品コンクール」で、「3Pブレーカ端子用アダプタ『KEW 8331』」が経済産業大臣賞を受賞した。ブレーカー接続時に発生しやすい課題を解消し、ワンタッチで安全に接続できる点が評価された。
海外戦略では、現地人材の育成や会社設立を支援する取り組みに引き続き力を入れ、事業拠点の拡充を進めていく方針だ。倉本社長は、グループの人材確保だけでなく、「一人一人の挑戦を支援することが個人と企業の成長につながる」と強調した。








