2026.01.26 【電子計測器総合特集】エーディーシー・持田博史社長 無線/光通信部品市場に注力 次世代需要の獲得へ
エーディーシーは、無線通信部品や光通信部品、自動車関連電子部品といった主力市場のニーズに対応し、「デジタルマルチメータ(DMM)」「電圧電流発生器(VIG)」「エレクトロメータ(DC)」「光パワーメータ/光波長計(OPT)」の拡販に力を入れている。
無線通信部品市場では、高速通信規格「5G」向け部品の生産ラインをターゲットに提案。さらに、「6G」などの次世代無線通信システム向け部品の開発も、VIGやDCを通じて後押ししている。
光通信部品市場では、5G・6G基地局間の通信向けに加えて、データセンター通信向けLD(レーザーダイオード)やPD(フォトダイオード)複合モジュールの生産ラインに焦点を当て、NTTが開発を進める次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」に必要なデバイスの開発を支えるDMMやVIGの展開にも注力している。
部品の評価分野では測定の多チャンネル化が進んでおり、こうした需要に対応するため、チャンネルの切り替え装置「スキャナ」の提供にも力を入れている。
自動車関連電子部品市場では、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)向け生産設備向けにDMMやDCなどを展開。米国の関税政策による影響でEVを含む自動車市場が減速しているが、着々と市場を開拓中だ。
持田博史社長は「2026年もターゲットとして重視する市場は、無線通信部品と光通信部品、自動車関連電子部品という三つだ」と説明した上で、「ロボットやAI(人工知能)の関連市場向けセンサー部品の需要増加が見込まれている」と強調。新たな成長の機会を獲得することにも意欲を示した。
新たな成長市場としては、薄くて曲がる次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の動向に注目している。再生可能エネルギーの導入拡大につながるペロブスカイト太陽電池の分野には、化学などの異業種から企業が相次ぎ参入。これに伴い拡大する計測器需要も獲得したい考えだ。また電子部品市場では、ミドルクラスのDMMを軸に、既存機種からの置き換え需要を取り込む。生産ラインの測定で複数の測定点を同時に検査するニーズが高まるとみて、測定器とスキャナを組み合わせたシステムの提案などを強化していく方針だ。








