2026.01.26 【電子計測器総合特集】日本電計・森田幸哉社長 長期成長戦略の第2段階が順調 先端分野の開拓に力
日本電計は、2030年度を最終年度とする9カ年の長期成長戦略を加速している。期間を3段階に分け、24年度からは第2段階の新中期経営計画をスタートさせた。26年3月期第2四半期(25年4~9月)までの進捗は計画を上回るペースで推移しており、2年目で3年目の売上高水準に到達する見通しだ。
米国による関税政策の影響により先行きに不透明感が広がり、カタログ製品や基本計測器を中心に顧客の購買姿勢は慎重だった。ただ、下期に入ると需要は持ち直した。一方、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転、量子コンピューターなど成長分野に向けた技術開発の投資意欲は衰えを見せず、関連需要は年間を通じて堅調に推移した。
地域別では、半導体の自給自足を目指す動きが強まる中国で、ビジネスチャンスとリスクが同時に拡大している。当社としては、脱中国の流れを受けてASEAN(東南アジア諸国連合)では、タイやインドネシア、フィリピンを重点市場と位置付けて開拓を進めている。
森田幸哉社長は26年の市場環境について、地政学リスクなど不透明感を抱えながらも、「極端に悪化する局面ではない」との見方を示す。
注力分野は、電動車や自動運転、量子コンピューターなど、研究開発投資の余地が大きい成長分野だ。AI(人工知能)向けサーバーの増設に伴う消費電力の拡大にも熱い視線を注ぐ。
森田社長は「新たな技術開発に関しては、用件が不確定なことも多い。どのようなテストが必要か、どの認証が必要かといった点まで踏み込んだコンサルティングも含め、専門的に対応できる体制を数年前から整えてきた」と説明。独立系専門商社としての強みを生かしながら、成長分野に向けた提案力を高めていくことに意欲を示した。最先端の技術分野を開拓する専門部隊を増強していく方針だ。
「財産」として重視するのが、築き上げた顧基盤や仕入れ先との信頼関係。今後は、それをベースに一段の収益向上を目指す。森田社長は「成長のヒントは常に顧客にある。対話を通じて将来を見据えたニーズを探り、次の事業機会につなげていく」と述べた。成長の源泉となる組織力も強化し、中途採用を軸に人材獲得を進めたい考えだ。








