2025.10.03 アンリツ、自動車緊急通信対応の評価ソリューション提供
自動車向け緊急通報システム「Hybrid eCall」(出所:アンリツ)
アンリツは、自動車向け緊急通報システム「Hybrid eCall」に対応した評価ソリューションを提供を始めた。同システムは、4Gによる高速通信と、従来通信方式である「2G」「3G」などの低速通信を組み合わせ、どの地域でも途切れずに緊急通報を行える技術。自動車メーカーは、同システム対応車両の開発を効率的で確実に進めることができる。
eCallは、自動車の衝突など緊急時に、車両から自動で救助を要請するシステム。車載センサーが事故を検知すると、車載システムは位置情報や車両情報を緊急通報センターに送信し、オペレーターが受信情報をもとに迅速な救助を展開する。
従来のeCallは、2Gと3Gを利用していたが、近年は4Gを活用した「NG eCall(Next Generation eCall)」が普及しつつある。NG eCallは従来よりも高速で安定した通信ができ、事故現場の映像送信などの高度な機能にも対応できる。欧州連合(EU)では、2026年1月1日からNG eCallの義務化が予定されており、自動車メーカーは対応が急務となっている。
ただ、4G網が整備されていない地域では、従来型eCallが依然として必要となっている。このため、NG eCallと従来型eCallを状況に応じて切り替える「Hybrid eCall技術」が注目されていた。