2025.11.21 EU、代替燃料導入のインフラ整備推進へ 1000億円助成
EU はAFIF計画で充電装置や水素補給基地などに1000億円以上を助成(写真はイメージ、提供:bp Pulse)
欧州連合(EU)は、代替燃料の導入を目的にした「AFIF (Alternative Fuels Infrastructure Facility)プログラム」の一環で、域内の輸送部門の脱炭素化を加速しようと公募していた代替燃料インフラの整備計画70件を選定した。同計画の推進に向けて、総額6億ユーロ(約1100億円)を助成する。
EUは、加盟国24カ国での横断輸送ネットワーク(TEN-T)の枠内で陸路や海上、内陸水路、空路の脱炭素化を推進中だ。その手段として電気自動車(EV)用充電ステーションや水素燃料補給ステーションのほか、アンモニアやメタノールのバンカリング(船舶の燃料補給基地)など、代替燃料基地の整備を進めている。
プロジェクトは公募形式、EU加盟国や企業が提案するプロジェクトに助成金を提供するシステム。今回の公募は6月11日に締め切られ、今月17日に発表された。
今回の助成金対象のプロジェクトは、EV充電基地で軽車両向けが150kW容量で1000カ所、大型車両向けで350kWが2000カ所、出力1MWが586カ所。さらに、16 空港で地上グラウンドサービスを電動化することで、空港での脱炭素化に寄与するとしている。
電動化だけでなく、水素利用も活発化させ、自動車やトラック、バス向けの水素補給基地38カ所の設置や38の港湾でもグリーン技術を導入。停泊中の船舶用陸上電源(OPS)設置でも、助成することにした。また、港湾サービスの電動化や船舶に対応するアンモニアのバンカリング施設の設置なども支援していく。










