2026.02.14 韓国サムスン電子、HBM4メモリーを商用生産 他社を一歩リード                                                         

サムスンが量産開始したHBM4メモリー

 韓国のサムスン電子は、他社より先行して次世代メモリーHBM4(高帯域幅メモリー)の商用量産を開始した。同社が12日発表した。HBM4は現在、韓国のSKハイニックスと米マイクロン・テクノロジーズが商用化を目指しているが、広く外販する段階には至っていない。

 HBM4は、AI(人工知能)やHPC(高性能計算)向けに設計された第6世代の超高速・大容量メモリー。                                  

 主な特徴は、前世代のHBM3Eの約2.7倍に相当する最大3.3TB/秒の帯域幅を実現した点。転送速度は最大13Gbps、標準でも11.7Gbpsとなり、業界標準とされる8Gbpsを46%も上回っている。データI/O(入出力インターフェース)は、従来の1024ピンから2048ピンに倍増し、製造プロセス技術は第6世代10nmを採用し、ロジックは4nmで形成した。熱設計では、熱抵抗を10%低減し、放熱性を30%向上させている。

 さらに、12層以上の積層構造による歩留まりの低下、AI向け高性能チップとの連携を前提とした高付加価値設計などを特徴としている。こうした点が、HBM3Eと比べ価格が50%以上も高い理由になっているという。

 12層のスタック技術により、同社のHBM4は24Gbpsから36Gbpsへと容量範囲が拡大。将来的には、16層(48GB)も予定している。電力効率は、HBM3Eと比べ最大40%改善されたという。用途はAIアクセラレーター、HPC、データセンターなどに適している。

 サムスン電子が商用生産を開始したことで、3社の競争は同社が一歩リードした格好だ。しかし、SKハイニックスは、HBM3Eでの実績が評価され、NVIDIAの次世代AIチップ「Vera Rubin」向けに大量の供給枠を獲得。安定供給の面でNVIDIAからの評価も高い。マイクロンもHBM4を開発中だが、性能要件で顧客満足はまだ得ていないとみられる。