2025.07.24 【ケーブルコンベンション/ケーブル技術ショー特集】開催に寄せて 日本ケーブルテレビ連盟 今林顯一理事長
「地域創生2.0」を実現へ
コンベンション、次の成長へ重要な羅針盤
この度、「ケーブルコンベンション2025」の開催に当たり、ご尽力くださった関係者の皆さま、そしてご参加の皆さまに心より感謝申し上げます。ケーブルテレビ業界をけん引する皆さまをお迎えできることを大変光栄に思います。
現在、メディア環境は変化が激しく、複雑に入り組んだ状況にあります。高速・大容量ブロードバンドは社会インフラの中核となる一方、人々の生活様式や視聴習慣、視聴形態は劇的に変化しました。5Gの本格展開に加え、AI、IoT、クラウド技術の進化は、既存のビジネスモデルを変革し、新たな価値創造を不可避なものとしています。
本コンベンションは、ケーブルテレビ業界が次なる成長フェーズへ移行するための重要な羅針盤です。私たちは、ブロードバンドインフラのさらなる高度化、多角的なコンテンツ戦略の深化、そして地域社会におけるレジリエンス強化への貢献という喫緊の課題に対し、最新の技術動向や成功事例の共有を通じて、実践的な解決策を見いだすことを目指します。
今年のテーマ「PASSION!~ケーブルテレビがひらく、地域と暮らしの未来のカタチ~」は、私たちの情熱と未来へのコミットメントを示すものです。私どもが提唱する「2030ケーブルビジョン」では、単なる情報通信インフラ提供者にとどまらず、地域DX推進のハブとなり、持続可能な社会の実現に不可欠な存在としてその価値を再定義するという、挑戦的な目標を掲げています。
このビジョンの実現において、6月に閣議決定された「地域創生2.0」は極めて重要な指針です。データとデジタル技術の活用による地域課題解決、地域特性に応じた自律的な発展の推進という地域創生2.0の理念は、私たちが培ってきた地域密着型サービス提供のノウハウと、強化すべきデジタルインフラ構築の方向性と深く合致します。
地域に根差した事業者として、私たちは地域創生2・0の実現にかけがえのない役割を果たすことができると確信しております。
この2日間、多岐にわたる専門セッションや革新的な技術展示を通じて、活発な議論が交わされ、実り多い知見の共有と新たなビジネス機会の創出が図られることを期待しております。
また、本コンベンションでの深い学びと、参加者間の密なネットワーキングが、皆さまの事業戦略に多大な示唆と発展をもたらすことを期待します。