2025.08.08 【コネクター特集】ヒロセ電機 「FX31」シリーズ、高電流と免振構造を両立
ヒロセ電機は「品質第一」の徹底とともに、市場ニーズに適合した新製品、新技術開発への基礎的な技術力向上を進めることで、さまざまな課題解決への提案を推進する。分野別では①産機②自動車③コンシューマーを3本柱に力強い成長を目指す。
同社は、世界初となる高電流と免振構造を両立した基板対基板コネクター「FX31」シリーズを開発、販売開始した。EVやHEV市場が拡大する中で、数十Aの高電流と激しい振動環境への対応が車載機器開発の大きな課題となっている。FX31シリーズは、こうした課題を解決する製品。厳しい振動試験をクリアしながら、車載機器の小型化・軽量化・組み立て作業効率化に大きく貢献する。
スマートフォンやウエアラブル端末用では、基板対FPCコネクター「BK13」シリーズのスタッキングハイトバリエーションを拡充した。従来品0.35ミリピッチ、0.6ミリメートルハイト品の特長である、5Aの電源端子による大電流対応、堅ろう性、スムーズな嵌合操作性などはそのままに、0.8~2.0ミリメートルハイトのバリエーションを新たに用意した(一部開発中)。
さらに、スマートウオッチやフォルダブルスマホなどの小型・薄型機器向けに、ワンアクション構造で世界最低背(0.5ミリメートル)・最狭ピッチ(0.175ミリピッチ)のFPCコネクター「FH76」シリーズを開発、販売開始した。機器のさらなる薄型化・高機能化に伴う設計の課題解決に貢献する。
また、同社は新たな事業の柱創出に向けた探索にも力を入れており、先頃、半導体テスト製品の製造・販売を行うエス・イー・アール(東京都品川区)の子会社化を決定した。