2025.08.23 エヌビディア、「AIスーパーファクトリー」構築へ 複数のデータセンターつなぐ通信技術

「Spectrum-XGS」によるデータセンター間通信のイメージ

エヌビディアは「トークンを生成する工場」という意味でデータセンターを「AIファクトリー」と位置付けている(撮影=東京都港区)エヌビディアは「トークンを生成する工場」という意味でデータセンターを「AIファクトリー」と位置付けている(撮影=東京都港区)

 米エヌビディアは22日(現地時間)、複数のデータセンター間での通信を可能にするイーサネット技術「Spectrum-XGS」を発表した。電力と容量の問題から限界のある単一のデータセンターを拡張できるようにする。同社は大規模なAI(人工知能)処理を行う「AIスーパーファクトリー」の構築を推し進める方針だ。

 同社は、有線通信規格のイーサネットを活用した「Spectrum-X 」イーサネットプラットフォームを提供しているが、これを複数の建物間の通信に対応できるようにした。

 具体的には、データセンター間の距離に応じてネットワークを動的に適応させるアルゴリズムを搭載。遅延管理や距離混雑制御を行う。上層のネットワークであるGPU(画像処理半導体)を使った分散処理・学習のための通信ライブラリー「NVIDIA Collective Communications Librar(NCCL)」の性能を約2倍にする。
ジェンスン・フアンCEOは「都市、国家、大陸を越えてデータセンターを接続し、広大なギガスケールAIスーパーファクトリーを構築する」とコメントしている。 

 今回の発表に関する詳細は、24日から27日にかけて米スタンフォード大学で開かれる半導体の国際学会「Hot Chips」のセッションで説明する予定。