2025.10.08 NFTで観光体験を探求、福井・越前市でプロジェクト始動 富士通など
富士通と戸田建設、JTBの3社が共同で、福井県越前市の訪日外国人観光客の誘客拡大を目的とする観光DXプロジェクト「ECHIZENクエスト」の実証実験を、2025年11月から翌年1月末まで実施する。
NFT(非代替性トークン)を活用し、地域の伝統工芸やものづくり体験を巡るコンテンツを提供。参加者は各スポットで体験を通じて、越前市に縁のあるキャラクターをあしらったNFTを受け取る仕組みだ。
このNFTは、観光体験の証明という意味とともに、将来的には地域内で利用可能な通貨やポイント制度と連動させることも検討する。NFT保有者向け割引や限定体験などの特典を通じ、地域文化への理解と愛着を高めるのが狙いだ。
戸田建設が事業全体の統括とスマートシティー基盤整備を担い、JTBは観光商品の企画・プロモーションを担当。富士通はNFTの発行とデジタル通貨「ヴィジュアルコイン」の技術支援を行う。
越前市は、北陸新幹線の延伸によってアクセス性が向上し、観光客誘致のポテンシャルを抱えている。3社はこの地を「観光とデジタル技術融合」のモデル地域と位置付けて実証を行い、他地域への展開も視野に入れている。