2025.10.16 トッパンから分離、テクセンドが上場 半導体用部材の外販、初値は3570円
打鐘を行う二ノ宮照雄社長(手前)
テクセンドフォトマスクは16日、東京証券取引所プライム市場に上場した。同社は2022年にTOPPANホールディングスから分離し、現在半導体製造に使う部材、フォトマスクで世界トップのシェアを有する。公開価格は1株当たり3000円だったところ、初値は3570円となった。
これまでTOPPANの連結子会社だったが、持ち分法適用会社に移行する見通し。上場による資金調達は、新設を発表しているシンガポールの工場をはじめ、設備投資に充てる。AI(人工知能)関連で伸びる半導体需要に応える狙いもある。
フォトマスクは半導体の回路パターンを描画するリソグラフィー工程で、露光装置の光を透過、遮断する領域を持つ原版だ。内製しているファウンドリーもあるが、外販ではテクセンドフォトマスクのシェアが大きい。半導体の微細化に伴いEUV(極端紫外線)露光に対応するより精密な技術も求められ、付加価値の高い製品の需要も出てきている。