2025.11.19 米GF、光半導体技術のAMF買収 シリコン半導体生産を拡大へ 

GFのティム・ブリーンCEO

AMF買収でGFはシリコンフォトニクス事業を強化AMF買収でGFはシリコンフォトニクス事業を強化

 米グローバル・ファウンドリーズ(GF)は17日、シンガポールのシリコンフォトニクス(SP、光半導体の一種)メーカー、アドバンスト・マイクロファウンドリーズ(AMF)を買収したと発表した。買収額は公表していない。

 GFは、AMFを傘下に置くことで、シンガポールでのSPの製造能力を増強するとともに、AMFが2017年まで属していたシンガポールの科学技術研究所(A+STAR)との研究開発での連携を強化する。さらに、GFが現在米国で展開している既存の技術分野の研究を補完できる。SP技術は、従来のコンピューターチップと光ネットワーキング技術を統合したもので、データ伝送には光パルスが利用される。

 GFによる今回の買収により、AMFの製造資産やIP(知的財産)、多くの熟練工がGFへ移行することで、売上高で世界最大のSPの純粋ファウンドリーの地位を確保したことになる。

 AMFの15年以上もあるSPの製造経験を生かし、GFはシンガポールでのAMFの200ミリウエハーの生産実績をベースに長距離通信用、コンピューティング、LiDAR(ライダー)、センシングのSP需要に対応していく。GFは市場ニーズの拡大に伴い、300ミリウエハーへの対応も視野に入れている。

 GFのティム・ブリーンCEOは「データ伝送が高速化し、情報を高速で移動させるにはAI(人工知能)データセンターや先進の通信ネットワークにはSPが不可欠。今後はどしどしSPの出番が増える」と、AMF買収にあたりコメントした。