2026.01.26 【半導体総合/エレクトロニクス商社特集】丸文・堀越裕史社長 AIけん引で半導体市場は活況 産機・車載も「25年夏から回復局面」

 丸文は国内外で3000社超の顧客、800社超の仕入れ先を持ち、デバイス(半導体、電子部品)、システム(電子機器、先進コンポーネント)、アントレプレナ(先端ソリューション)の3事業を展開する。

 堀越裕史社長は世界の半導体市況について、人工知能(AI)をけん引役に活況と分析し、日本の産業機器(産機)や車載向けの一部も「25年夏から停滞局面を脱した」と述べる。丸文の商材ではハイエンドのデジタルカメラなど民生機器向けも堅調。足元は、産機向けで価格競争力のある東アジアのサプライヤーに対し、日本顧客は品質や供給面で慎重だが、丸文は顧客の製品競争力向上のため長期的視点で開拓する。

 25年にインドLarsen & Toubro(ラーセン&トゥブロ)の半導体子会社と覚書を締結した。ファブレス半導体設計・製造力と事業拡張意欲を以前から聞いており、積極的投資で時間を買う戦略に期待する。日系企業がインド生産に同国製半導体を使う可能性も視野に入れる。

 航空宇宙は日本政府の宇宙基本計画を踏まえ、中期経営計画で注力。宇宙戦略基金を起点に民間の広がりを見込み従来の人工衛星やロケット向け高信頼性部品供給に加え新興宇宙開発やニュースペースと連携する。ニュースペース関連の収益化は10~15年の尺度で考える。

 防衛は市場拡大に伴う人手不足にも貢献。防衛分野に必要な技術の広がりにも長年の実績を生かし対応する。

 医療は丸文通商による大型医療機器の保守、サービス支援が強みを発揮する。丸文本体が扱うカナダClarius(クラリウス)製汎用超音波画像診断装置も患者の傍らで行う医療、ポイント・オブ・ケアの引き合いが強く拡販のため採用増や販売パートナーとの協力を進める。

 26年はグループ各社の相乗効果のため毎月開催する「丸文グループコラボレーション・フォーラム」で前年の内容を深耕。中計で注力する航空・宇宙・防衛、医療・ヘルスケアなどで3事業間のコラボレーションをより活発化させる。役員や人事・企画部門が参画する人的資本戦略委員会を通じ採用、社内複業、従業員の意欲向上も進める。