2025.11.24 【鉄道用部品特集】NKKスイッチズ 半自動ドアスイッチ音声案内装置を発売 鉄道分野での課題を解決

半自動ドアスイッチ音声案内装置

半自動ドアスイッチ音声案内装置半自動ドアスイッチ音声案内装置

 NKKスイッチズは、注力分野の一つに鉄道分野を掲げ、顧客課題を解決するための技術開発を強化している。その一つとして、完全受注生産品(カスタム品)の「半自動ドアスイッチ音声案内装置」を販売開始した。

 同社は鉄道技術展に出展し、半自動ドアスイッチ音声案内装置をはじめ、鉄道車両や地上設備などに適した各種スイッチを紹介する。

 同社は、「全ての人に優しい」をメインコンセプトに、ユニバーサルデザイン照光式押ボタンスイッチ「TB01シリーズ」を2020年に販売開始。そのコンセプトをさらに充実させ深度化する付加機能として、新たに音声案内装置を用意した。半自動ドア音声案内装置は、
視覚障がい者向けに音で誘導する装置。完全受注生産品として、TB01シリーズと合わせてユニットとして販売する。

 近年の鉄道では、駅の無人化やワンマン化、自動運転化などが進み、「人」による案内・乗客補助の機能レベルが低下している。このため、視覚障がい者を中心にドア半自動扱いやスイッチ自体を認識できず、列車に乗車できない事例が増加している。

 半自動ドアスイッチ音声案内装置は、こうしたニーズに対応。半自動ドアスイッチの近くで、音声案内機能を付加することで、半自動ドアの扱い方や半自動ドアスイッチの存在・位置を知らせ、スムーズなドア開閉・乗降を促進する。これにより、人的な案内や補助・介助機能の不足を補う。

 基本構成は、車内に搭載する音声制御部と、車内外のスピーカー部で構成され、車両・鳴動仕様に合わせたファームウエアをインストールし、鳴動させ生音源を収録。TB01シリーズと組み合わせてユニットを構成する。同装置は、鉄道車両向け放送装置・通信機器のリーディングカンパニーである八幡電気産業と共同開発した。

 TB01シリーズは、ユニバーサルデザインを採用し、防水・防じん性能に優れる照光式押ボタンスイッチ。視認性に優れ、高い接触信頼性を実現している。