2020.02.07 【抵抗器特集】KOA 金属板タイプのシャント抵抗器 幅広い抵抗値範囲持つ

 KOAは、高い信頼性を必要とする自動車関連機器から、IoT関連機器、環境・省エネ関連機器、エアコンなどの白物家電まで、様々な用途に向けた各種抵抗器を提供している。

 同社の面実装型の電流検出用低抵抗器には、金属板タイプのシャント抵抗と、厚膜タイプの低抵抗器がある。

 金属板タイプは、5025、6432サイズで10-100mΩの幅広い抵抗値範囲を持つSLPをリリース。抵抗温度係数プラスマイナス50×10-6/K、製品高さ0.635ミリメートルの低背化を実現し、10-40mΩの低抵抗領域で最大定格電力2Wに対応する。

 また、1052サイズのPSJ2に加え、小型高電力のPSL2をラインアップに加え、6331サイズで最小0.2mΩ、最大212Aの電流を高精度に検出が可能となった。

 高精度の抵抗温度係数を持つ4端子タイプは、PSG4と小型のPSF4をそろえる。また、ノントリミング構造により寄生インダクタンスを抑え、波形歪の少ない高精度な電流検出が可能なTLRシリーズは、定格アップ品を追加し小型化要求に応えている。樹脂モールド構造のSLN5は、高放熱構造により従来のサイズで7Wに対応する。

 厚膜タイプでは、長辺電極構造により高い定格電力と耐ヒートサイクル性に優れるWK73・WU73シリーズがある。WK732B(1632)は1.5Wに対応。また、0510サイズと0816サイズも追加。WU73とUR73V(100mΩ以下)は抵抗温度係数プラスマイナス75×10-6/Kの高精度を実現した。

 高精度抵抗器の分野では、厚膜抵抗体を用いたチップ抵抗器で困難とされていた抵抗値許容差プラスマイナス0.1%、抵抗温度係数プラスマイナス25×10-6/Kの高信頼性厚膜チップ抵抗器(RS73)をリリースしている。RS73は薄膜抵抗並みの長期安定性にも優れた高信頼性品であり、同時に硫化対策品もラインアップ。

【抵抗器特集】目次

●一部で回復の兆しだが新型肺炎の影響が拡大
●KOA 金属板タイプのシャント抵抗器 幅広い抵抗値範囲持つ
●北陸電気工業 耐サージ高電力チップ抵抗器 特殊な保護材料など採用
●釜屋電機 車載向け高付加価値チップ抵抗器充実
●ツバメ無線 可変抵抗器 超薄型ロータリーなど揃える
●フラット電子 チップ形金属薄膜ネットワーク抵抗器 電極構造にU型追加
●日本ファインケム 高抵抗チップ抵抗器「HCタイプ」 1005サイズで150GΩ実現
●旭工芸 8ミリ幅キャリアテープ 超小型チップ用の受注拡大