2020.02.18 【オフィスソリューション特集】MPSサービス より高付加価値を提供へ
働き方改革の実現にマネージドプリントサービス(MPS)の果たす役割が高まっている。企業のプリンティング環境の最適化を実現するアウトソーシングサービスとしてスタートしたが、IT機器のプリント環境の最適管理のレベルから、より高付加価値を提供するサービスへ進化してきている。
年率4.8%成長
国内の市場規模は約640億円(18年実績、IDCジャパン)。18-23年の年平均伸長を4.8%と予測している。大手企業が導入を先行したが、今後は、中堅・中小企業へ普及が広がると見られている。
直近の国内ベンダー別の市場シェアは、富士ゼロックスが59.1%を占めた。これにリコー、キヤノン、日本HP、コニカミノルタ、東芝テックが続いている。
トップシェア維持
富士ゼロックスは、国内で最初にMPSサービスを開始したベンダーであり、売上げシェアでほかのベンダーを大きくリードしている。10年連続で圧倒的なトップシェアを維持している。
同社エンタープライズドキュメントソリューション事業本部の黒崎雅人オフィスドキュメントサービス推進部サービス企画・開発グループ長は「より高付加価値の働き方を実現するため、MPSへの期待が高まっている。1台1台の複合機の稼働状況などデータをしっかり分析し、価値ある提案につなげていく」と話す。
同社は、これまでに次世代型MPS「Next Generation MPS」で、省エネ大賞の経済産業大臣賞を受賞している。
リコーは「MPS出力機器見える化サービス」を提供。企画・立案サービス、活用・運用設計支援サービス、構築・維持支援サービスさらに情報収集・分析まで、多彩なMPSのサービスメニューを用意。国内だけでなく、グローバルな事業展開している。
キヤノンは、全世界共通のマネージドサービス「キャノン・マネージド・ドキュメント・サービス」を、また、コニカミノルタは、出力環境最適化サービス「コニカミノルタ OPS」を全世界で提供している。
【オフィスソリューション特集】目次
●クラウドなどと連携し付加価値提案を強化
●MPSサービス より高付加価値を提供へ
●働き方改革 ITが不可欠 複合機の活用に注目
●商業印刷 進むデジタル化
●産業印刷 大きく広がる市場
●リコー〝EDW〟を打ち出す 顧客の困りごと解決を図る
●富士ゼロックス「ApeosPort-Ⅶ C」シリーズ 低速機など品揃えを拡充
●コニカミノルタ A3カラー複合機品揃え強化
●セイコーエプソン 複合機市場に本格参入
●東芝テック「e-STUDIOシリーズ」が好評、働き方改革をサポート
●京セラドキュメントソリューションズ 事業の可能性を引き出す新しいブランディング活動
●ブラザー販売 ITソリューション提案に力を注ぐ、印刷需要の高い業種に特化
●理想科学工業 世界最速のカラープリンタが国内外で高評価を得る