2025.11.05 横河電機、設備診断に有効な「4ch無線振動センサ」を来年投入 保全業務のDX支援

設備診断を支援する4ch無線振動センサ

 横河電機は、広域なプラント内で設備の状態を継続的に監視する「Sushi Sensor(スシセンサ)」XSシリーズの新製品として、「4ch(チャネル)無線振動センサ」を2026年2月に国内で発売する。異常個所の早期特定やメンテナンス対応の迅速化といったニーズに対応。保全業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を後押しする。

 今回の製品は、設備診断に有効な「無線振動センサ」。具体的には、無線通信モジュールと振動測定モジュール、最大4つまで接続できる振動ピックアップで構成。振動ピックアップを5mのケーブルで接続することで、従来は設置が難しかった狭いスペースや高温の環境下で設備のデータを取得できる。従来のセンサーと同様に設備全体の低周波振動に対応しつつ、新たにベアリングやギアなどの高周波振動までが監視対象となる。

 取得したデータは、同社が26年3月に発売予定のクラウド型ソフトウエア「広域モニタリングシステム」(別売り)で分析することで、故障原因の特定を支援する。

 プラントや工場の設備保全の現場では、巡回点検やデータの取得・分析などが作業者の負担となっている。設備の高度化が進み、人手不足や技術継承の問題が深刻化する中、限られた人員で効率的で確実な保全活動を行うことが求められている。