2025.11.06 コニカミノルタ、売上減も大幅増益 通期見通しを上方修正 25年4~9月期連結
決算を発表する大幸社長
コニカミノルタの2026年3月期第2四半期(25年4~9月)連結決算は、インダストリー事業の好調や画像ソリューション事業の収益改善により営業利益が大幅に増加した。売上高は減少したものの、事業貢献利益と営業利益はいずれも前年同期を大きく上回り、通期業績見通しを上方修正した。
売上高は5131億円で前年同期比8.0%減。事業貢献利益は229億円と同45.9%増、営業利益は229億円(前年同期は10億円の損失)となった。売上減少は、為替レートの影響に加え、事業の選択と集中による一部事業の領域見直しが影響した。一方、前年同期に計上したグローバル構造改革費用がなくなったこともあり、利益面では大幅に改善した。
デジタルワークプレイス事業は売上高が前年同期比6.5%減、営業利益が同168.5%増となった。オフィス分野は減収となったが、効率化の進展で収益が改善した。商業印刷を中心とするプロフェッショナルプリント事業は、事業譲渡の影響もあり売上高が同10.9%減、営業利益が同43.4%減。インダストリー事業は売上高が同2.2%減だったが、センシングや光学コンポーネントが好調で営業利益は同34.0%増と堅調に推移した。
通期の業績見通しは、売上高1兆500億円、営業利益480億円と従来予想を据え置いた。一方、事業貢献利益は540億円、当期利益は270億円とし、それぞれ15億円、30億円上方修正した。ユーロの為替レートを165円に5円円安方向へ見直し、米国相互関税の影響緩和も織り込んだ。
大幸利光社長兼CEOは会見で「中期計画(FY25)の仕上げの年度として、経営目標(ROE5%以上)に対して順調に進展している」と述べたうえで、「インダストリー事業の成長加速と成長の芽の育成を次期中期経営計画に反映させる」と強調した。




