2021.10.19 「ロケット開発は産業の総合格闘技」福岡でSPACE EXPO、堀江貴文氏ら登壇

福岡空港でのSPACE EXPOに登壇した堀江氏(17日、福岡市)

 福岡の地場産業と宇宙ビジネスの活性化を目指すトークイベント「FUKUOKA SPACE EXPO 2021」(福岡青年会議所主催)が17日、福岡市博多区の福岡空港で開かれた。

 液体燃料ロケットの開発を手掛けるベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)の創業者で、福岡出身の堀江貴文氏が登壇。「宇宙もインターネットのようにビジネス空間になり得る」と述べ、日本で基幹産業になる可能性を指摘した。

 堀江氏は「ロケット開発は産業の総合格闘技」と話し、特に自動車産業の豊富なサプライチェーンを国内に持つ日本が、宇宙ビジネスで有利になる可能性があるとした。

 一方で「(国が)金を出さない」「人材確保が難しい」など、「日本では新しい技術とビジネスが結び付くという意識がなく理解されない」と問題点も指摘。「1990年代にインターネット事業を始めたころ、正社員として働きたいと申し出たアルバイト学生の親が『そんなことのために育ててきたんじゃない』と怒鳴り込んできたことを思い出す」と語り、参加者の笑いを誘った。

 福岡県は国の「宇宙ビジネス創出推進自治体」に選定されている。会場には九州大学発のベンチャー企業QPS研究所(福岡市中央区)が開発した小型合成開口レーダー(SAR)衛星の試作機や、九大の学生らが9月に打ち上げたスペースバルーンも展示された。
(詳報は22日付、電波新聞と電波新聞デジタルに掲載します。)