2025.10.13 【シーテック特集】北陸電気工業 水素センサーモジュール初出品

水素センサー素子

独自のMEMS技術で小型高精度化

 北陸電気工業は、開発中の「水素センサー」のほか、「超音波ソナーシステム」や「広帯域ピエゾブザー」、「IoTフォークリフトサービスForkMate」などを紹介する。

 目玉として、GX(グリーントランスフォーメーション)の取り組みとして、水素社会の安心・安全に向け開発中の水素センサーモジュール「HHS-002」を初出品する。同社は独自のMEMS技術を生かし、小型で高精度の水素センサー開発を進めている。触媒劣化のない気体熱伝導式を採用。検知濃度は0〜4.0%H2で、湿度・温度の環境要因を独自のアルゴリズムで補正する。家庭用燃料電池や水素ステーション、水素プラントなどの漏えい検知、濃度測定などでの利用を想定する。

 HHS-002の仕様は、モジュールサイズ75×35×12mm、センサー部サイズ10×10×4mm。検知濃度0〜4.0%H2、検知精度±0.3%H2。補償温湿度範囲-40度~+60度。ブースでは、同センサーによる水素検知デモを実施する。

 「超音波ソナーシステム」は、超音波センサーで障害物を検知し、アラーム音とモニターで表示。車両の接触事故を未然に防止する補助装置として、市販のトラックやバスに後付けできる。システム構成は、圧電を使った超音波センサーモジュール、コントロールユニット、モニターによる構成。最大12個の超音波センサーに対応するほか、検知設定をカスタマイズできる。同システムのデモ機をブースで展示する。

 広帯域ピエゾブザーは、広帯域化を実現した圧電ブザー。消費電力が0.2Wと、同音圧のダイナミックスピーカーに比べ5分の1以下を実現。一つのブザーで多彩な発音や各種警告音に対応できるため、顧客の省スペース化、部品点数削減につなげる。

 IoTフォークリフトサービスForkMateは、専用端末をフォークリフトに取り付けることにより、屋内外でシームレスに位置情報を検知できることに加え、端末に内蔵の加速度センサーやジャイロセンサーなどの各種センサーで、稼働情報や危険運転操作情報を把握でき、安全な管理を支援する。