2025.11.24 【はんだ特集】メイショウ はんだ・部品の安定した低温輸送と高品質ICリボールの受託加工提案
「ワンストップ・コールドチェーン」の提案に注力する
商社とメーカーの二つの柱を持つメイショウは、低温管理が求められるはんだペーストや電子部品・基板の低温輸送を一貫支援するサービス「ワンストップ・コールドチェーン」や、BGA(ボール・グリッド・アレイ)などICのはんだボールを付け直し再利用する「リボール」の受託加工の提案に力を入れる。
はんだメーカーは、はんだペーストを輸送する際に必要な大量のドライアイスや梱包材、低温管理にかかるコストを負担している。近年、こうした管理費をメーカーが見直すことになったことを受けて同社は、ドライアイスを使用しないで断熱パッケージに蓄冷材や保冷剤などを同梱する輸送方法を提案する。輸送中の冷媒の追加を不要とし、温度計測器を用いて輸送中の温度管理も担保する。
ワクチン輸送などでも注目を浴びた断熱材入り段ボールと蓄冷材を組み合わせるノウハウを活用し、コストや時間を抑えながら、品質を落とさずに顧客に届けることができる。それぞれの配送先までの輸送時間を算出し、必要な資材を用意。一貫した低温管理で、毎年暑さが厳しくなる夏にも「安心の品質」を届けられるようにした。
リボールは、基板に一度はんだ付けした電子部品のはんだを除去し、新しいはんだボールを付け直す作業。部品の高付加価値化や環境負荷を低減するニーズの高まりなどを背景に、部品を再利用する機運が上昇。これに伴い、リボールの役割も増している。
メイショウのリボール作業では、「高品質」をテーマとしているため、特殊な生成プロセスを研究している。「ギ酸還元真空リフロー」を設備にそろえ、酸化膜を除去しながらはんだボールを部品に付ける。これにより、使用するフラックス量を低減させた、高品質なはんだボール付けを実現する。
来春には現在の手作業工程を自動化する予定。今後もはんだ付けの品質と信頼性を追求し、安全性への要求水準が高い車載や航空機業界からのBGAリボールの受託ニーズに応えていく。










