2019.10.24 【カーナビ特集】より楽しくドライブできる機能充実 大画面、高画質化進む
19年の市販カーナビゲーションシステムは、大画面化だけでなく高画質化が進むとともに、より楽しくドライブできる機能が充実してきた。運転者だけでなく同乗者が楽しめるエンターテインメント性も高まっている。主要カーナビ各社は、年末商戦に向け新製品群を投入しており、新車購入時だけでなく買い替え需要の掘り起こしも進めていく計画だ。
カーナビは新車販売時の装着に加え、既に利用中の機器の買い替え、中古車販売時の装着など多岐にわたる。最近は、新車購入時にディーラでカーナビを装着する人が増える半面、「ある一定数は新車購入後に市販ナビを装着している」(市販カーナビメーカー関係者)という。
こうした中、市販カーナビ各社はいかに市販ナビの魅力を伝え、装着につなげていくかに力を入れている。新車購入時の装着パターンは、メーカーオプション、ディーラオプション(DOP)、市販の三つに分類されることから、購入者側の意向に沿った提案が必要になっている。
メーカーオプションのナビは、新車注文時に生産ライン上で装着されるナビだ。最近の外車をはじめ高級車などではナビが標準装備されている車種が増えているほか、メーカーオプションのナビは車両情報の表示や車内システムとの連動ができるモデルが多い。
バックする際に自車を真上から見たように表示できるモニターはメーカーオプションで採用されている。こうした車両と密接に関わる機能を付けたメーカーオプションナビは、新車注文時にしか選べないことから高額でも注文する人がいる。
これに対し、DOPナビがある。このナビは市販ナビメーカーのナビを自動車メーカー向けに展開しているもの。一部車種専用に展開している製品もあり、購入者は自動車メーカーの保証を受けられるほか、ローン購入の場合は車両価格とセットにして支払いができるメリットがある。
純正ナビにはメリットがある半面、デメリットもある。例えば純正ナビは、最新のAV機能やスマートフォンなどとの連携、操作性などが市販ナビと比べて劣ることが多い。DOPナビも市販ナビと比べて機能が限られているものもある。
最近は車齢が伸びていることもあり、一台の自家用車を約10年近く乗るケースも多い。こうした場合はナビの地図更新が十分に受けられなかったり、日々進化する最先端の機能が使えない。もちろんメーカーオプションナビであれば、最新のナビに交換できない。
これに対し、市販ナビは最新のナビ機能やAV機能が使える上、スピーカをはじめオーディオなどを含めたカスタマイズも簡単にできる。新車購入時にナビを装着せず、市販ナビを購入して装着する層も底堅い。
今は利用者の嗜好(しこう)に合わせた提案が求められており、ナビ各社は市販製品の魅力を伝え装着を促そうとしている。実際、イベントやキャンペーンなどを通じ、純正ナビを選んでいた層に対しても、市販ならではの機能や使い勝手、サービスを訴求している。
市販カーナビの19年モデルは、メーカーごとに特徴が出てきている。市販ナビらしい安心・安全機能に加え、エンターテインメント、高音質、スマホ連携など、基本性能だけでなく、ドライブを楽しむ機能も多いため、今まで以上に選択肢が広がってきている。