2020.03.25 【関西エレクトロニクス産業特集 有力エレキ企業】きんでん ビル用マルチエアコン 高効率制御システム展開

 きんでんは、省エネルギー・省CO₂関連の取り組みの一つとして、ビル用マルチエアコン高効率制御システム(高効率制御システム)を展開している。

 高効率制御システムは、関西電力からの受託研究により、関西電力ときんでんのグループ会社きんでんスピネットが共同開発した。EHPエアコンの室外機の出力能力を管理し、居住者の快適性を保つ高効率運転を可能にしている。きんでんの関連ビルに導入して効果を検証した結果、年間空調消費電力を約13%削減できることを確認した。きんでん京都支店新社屋にも同システムを導入し、効果を検証する。

 EHPエアコンは、中間出力域で運転効率が上昇する。そこで高効率制御システムは、計測した電力および空調制御システムから得られる室内機の運転や温度の状態などを基に、制御コントローラが室外機の出力制限値を演算。それにより室外機に指令を与え、高効率ゾーンでの運転時間ができるだけ長くなるよう制御する。

 きんでんブランドの中央監視システム「インフォリーノBA」が導入されている場合は、中央監視用のソフトウエア、ハードを共用でき、低コストでの導入が可能。

 今後は、本システムを付加価値提案として活用していき、空調設備の全面的な改修工事などの受注拡大につなげていく。