2020.03.25 【関西エレクトロニクス産業特集 有力エレキ企業】TOA 製品へのAI、IoT技術搭載

会員型コーワーキングスペース「point 0 marunouchi」(ナカサアンドパートナーズ)

 TOAはこれまでにない新しい価値創造を目指し、製品へのAI(人工知能)、IoT技術の搭載や異業種との協創に積極的に取り組む。

 駅、空港、商業施設等の案内放送、火災時の避難誘導放送などを行う音響機器と、防犯カメラなどの映像機器を製造、販売する専門メーカーとしての強みを発揮。ネットワークカメラシステム「TRIFORAシリーズ」では、カメラ本体に画像センシング技術を搭載。得意とする音の技術と組み合わせた「アナログ計器センシングシステム」「白杖使用者向け音声案内システム」の提供を開始した。

 協創型プラットフォーム「CRESNECT」にも参画。ダイキン工業やオカムラなどの異業種企業と、空間にまつわる新たな価値やサービス創出に取り組む。その一環で19年7月に東京・丸の内に開設された会員型コーワーキングスペース「point 0 marunouchi」では、理想のオフィス空間実現を目指し、様々な空間コンテンツの実証実験を実施。TOAは情報提供や環境音・BGMでの空間演出を中心に、他参画企業の技術も掛け合わせて、新しい音の価値創出を担っていく。

 兵庫県宝塚市に建設中の研究開発拠点「ナレッジスクエア」は、今年12月にグランドオープンさせ、オープンイノベーション拠点として大学や研究所、スタートアップ企業との協創に注力する。