2025.10.08 ダウンジャケットを自宅で洗濯、ドラム式洗濯機で新提案 パナソニックが新型発売

ダウンジャケットを洗えるドラム式洗濯機の新製品

ダウンジャケットコースは、手洗い時に比べて中綿の片寄りを大幅に抑制するダウンジャケットコースは、手洗い時に比べて中綿の片寄りを大幅に抑制する

 パナソニックは、ダウンジャケットを洗えるドラム式洗濯乾燥機「LXシリーズ」7機種と「SDシリーズ」2機種を10月から発売する。アウトドアアパレルメーカーのゴールドウインが監修した「ダウンジャケットコース」を新たに搭載し、手入れに悩みがちなダウンジャケットを自宅で手軽に洗えるようにした。

 同社が実施した冬物衣類に関する生活者意識調査によると、手入れに悩む冬物衣類はダウンジャケットが多く、1シーズンに1回のクリーニングで対応しているユーザーが多数だった。

 今回、「長く大切に衣服を着られる環境づくりをしたい」という思いを持ったゴールドウインの監修を受け、自宅で手軽にダウンジャケットを洗濯できるコースを新たに搭載。ダウンジャケットコースには、中綿は通常使用で汚れることがなく、洗濯時に局所的に力を入れることで片寄りが生まれるといったゴールドウインの知見を活用。パナソニックのスゴ落ち泡洗浄、低振動設計をかけ合わせることで、中綿の片寄り抑制と汚れ落ちを両立した。

 ダウンジャケットコースの洗い工程では、優しいシャワーとゆり洗いで中綿がぬれる前に泡水で生地表面を洗う。すすぎは3回行われ、水を切ってから中間断水をすることで脱水の失敗を防ぎつつ、洗剤残りのないようすすぐ。脱水では段階的に回転数を上げて洗剤残りがないよう水を抜ききり、合計約47分で洗濯を完了する。シーズン中にできた襟周りの皮脂やファンデーション、泥などの汚れもきれいに洗い流す。

 ゴールドウイン開発本部テック・ラボの柴田徹氏は「従来は洗うのが難しかったダウンジャケットを家庭で手軽に洗濯できるようになり、衣類のロングライフにつながる」と力を込めた。

 新製品は、消費電力量の削減も実現した。約65℃の低温風乾燥を行うトップユニットヒートポンプを採用し、従来と同じ運転時間で約10%の消費電力量削減を達成した。ほかにも「汚れはがし剤」対象コースの拡大など、家庭での洗濯を支援する機能を多く搭載している。

 市場想定価格(税込み)は、10月に発売するLXシリーズが27万円前後から40万円前後。11月発売のSDシリーズは20万円前後。

 同社は新製品で販売に弾みをつけ、2026年度でドラム式洗濯機の国内シェア4割を目指す計画だ。