アルパインは、大画面モニター搭載ナビ「ビッグX」シリーズを中心に、車種専用にこだわったカーライフ全体を支援する提案を強化していく。主力のビッグXシリーズは8-11インチまでの大画面ナビを車種に合わせてデザインし、使い勝手を損なわず装着できる特徴がある。現在は、後席モニター「リアビジョン」、バックカメラ、スピーカまで車種専用に設計したモデルを多くそろえており、「アルパインスタイル」によるシステム販売をさらに浸透させる。

　主力のビッグXシリーズは、約10年にわたり展開してきた成果もあり、認知度も高まりつつある。アルパイン マーケティング・マーケティング推進部コミュニケーショングループ・皆木睦海グループマネージャーは「指名買いなども着実に増えているほか、リピートも多い」と話す。

　ビッグXシリーズは、車種に合わせた美しい装着感と大画面による視認性を両立させているだけでなく、安心安全を実現する機能も特徴だ。17年モデルから高い評価を得ている「ボイスタッチ」は、操作性も高まり「本当に自然に使える音声操作になっている」（皆木マネージャー）という。

　ボイスタッチでは、声のみでルートや走行中の目的地の設定・変更ができるほか、フロントやサイドカメラ、表示アングルも切り替えられるため、視認性の悪い場所でもすぐに声でカメラを切り替えられる。音声案内も「二つ目の信号を右」と分かりやすい。

　子育て家族をターゲットにしたリアエンターテインメントも充実する。特に業界トップクラスの製品群をそろえるリアビジョンを強化。今年の新製品は天井取り付け、ヘッドレスト取り付け、アーム取り付けの3タイプを用意した。天井取り付けタイプは、スリム化を実現し従来以上に装着感を高めている。前席と後席を分離して音響空間をつくる機能なども評判が良い。

　オーディオも充実。車種専用に設計したスピーカシステムは高音質にこだわっており「ビッグXユーザーをはじめ引き合いが多い」（同）。特にイグニッションオンでツイータなどが立ち上がるリフトアップスピーカシリーズが高額ながら好評で、ドレスアップユーザーなどからも注目されている。

　今年は「アルパインファンを創る」ことを目的に、アルパイン製品購入者で顧客登録をしている人に対し、会員誌「アルパインマガジン・ファイブストライプス」を創刊、現在3号まで発行している。

　発行をきっかけにアルパイン製品の販売やサポートを行う福岡と東京・町田の直営店への来店につながり、新たな対話の機会も生まれている。皆木マネージャーは「より顧客起点での提案を進めていく」と話している。