2024.04.18 デジカメ市場が底打ち 23年は13年ぶりプラスに コンデジも前年上回る GfK調査
デジカメ販売台数の前年比推移
国内のデジタルカメラ市場が13年ぶりにプラスに転じた。2023年の国内デジタルカメラ市場は販売台数が前年比7%増の120万台となり、10年をピークに減少が続いていた市場がようやく底を打った。販売実績データを調査するGfK Japanが18日発表した23年のイメージング市場の販売動向で明らかになった。
国内のデジカメ市場はスマートフォンの普及とカメラ機能の進化により苦戦が続いていた。23年のスマホの販売台数の4割強が高級コンデジと同程度の2000万画素以上のカメラを搭載した機種で、SNSでの写真や動画の共有に手軽に使えるスマホでの撮影が進んだことも大きい。
特に20年の新型コロナウイルス感染症の拡大で外出機会が無くなったこともカメラ市場に打撃を与えていたが、昨年は旅行や観光などの外出が再開したことで販売が回復。コンデジが台数で前年比6%増となったほか、ミラーレスなどのレンズ交換式カメラが9%増と、いずれもプラス成長に。交換レンズは4%増と3年連続で拡大した。
レンズ交換式カメラは22年から増加に転じており、2年連続のプラス。10万円から20万円の価格帯は前年から7ポイント増え、46%となり半数弱を占めた。中価格帯の増加でレンズ交換式カメラの税抜き平均価格は前年から4%上昇し、17万2000円となった。
GfKが購入者に行った調査によると、レンズ交換式カメラの購入動機やきっかけは「高画質の撮影がしたかった」(27%)、「それまで使っていた製品が古くなってきたから」(25%)に次いで、「旅行に行くので」が24%と3番目に多かった。GfKは「外出再開がカメラ購入のきっかけになっている」としている。
(19日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)