2026.01.20 住友ベークライト、業界トップクラスの放熱性と絶縁性を両立した放熱絶縁シートを開発
放熱絶縁シート「BLAー6051」
住友ベークライトは、業界トップクラスの放熱性と絶縁性を兼ね備えた放熱絶縁シートを開発した。同製品はパワーモジュール用セラミック基板の代替が可能で、デンソーの車載インバーター内パワーモジュールに使用される日本発条製樹脂絶縁基板の絶縁層として採用された。
パワーモジュールは電力変換・制御システムの中核を担う重要なデバイスで、産業機器、自動車から民生用途まで幅広く使用される。特に自動車産業ではEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)のインバーター、DC-DCコンバーターなどにパワーモジュールが使用され、車両の航続距離延長や電費改善、二酸化炭素排出抑制などに貢献している。
電動車の進化に伴い、パワーモジュールの大電流、高電圧化が要求される一方で、発生する熱の対策が必須となる。同社は、パワーモジュール部材に要求される高放熱・高絶縁に対応する放熱絶縁シートの開発を2018年から本格的に開始し、量産化を進めてきた。
開発した放熱絶縁シート「BLAー6051」は、高い熱伝送性と高い電気絶縁性を有する熱硬化樹脂接着シートで、樹脂絶縁基板の絶縁層に使用できる。同シートの開発では熱伝導性の高い自社設計の樹脂を開発し、放熱絶縁シートに配合することで、さまざまな特長を実現した。
主な特長は、高放熱樹脂とBNフィラー配向制御技術の組み合わせにより、窒化ケイ素(AMB基板)相当の低熱抵抗化を樹脂絶縁基板で実現。高い放熱性により電子機器や産業機器の熱管理性能を向上し、温度上昇を抑制できるため、製品の信頼性の大幅向上が可能となる。
電子機器に欠かせない絶縁性能を備え、高電圧環境下でも安心して使用できる。薄膜化の実現により、軽量化や設計自由度向上に貢献。150度以上での連続動作に耐え得る耐熱性を持ち、セラミック基板に比べ半導体チップの実装工程およびパワーモジュール製品での反りに優れた特性を有している。
セラミック基板を樹脂絶縁基板に代替することでコスト削減が期待でき、さらに樹脂の強みを生かした特性を付与することで、コスト削減と高性能の両立を実現する。
同社は、放熱絶縁シートの販売計画について、自動車用途に加え、産業用インバーター、再生エネルギー、FA関連など用途を広げていくことで、2035年までに年間売上高100億円規模への成長を目指している。








