2020.03.12 【九州・山口・沖縄特集】エフェクト 飲酒運転防止IoTシステムなど福岡県認定製品に選定

光安 社長

 エフェクト(福岡市博多区)はソフトウエアからネットワーク、ハードまで一貫してIoTソリューションを展開できることを強みに、ロボット、AI(人工知能)など新規事業へも意欲的に取り組んでいる。

 飲酒運転防止IoTシステム(車内設置型アルコール検知器)の「Rコールシステム」と「イチゴ農園における自動制御ドローンによる病気・収穫時期自動検知システム」が、このほど「福岡県IoT認定製品」に認定された。「Rコールシステム」はより小型化を図っているところで、運輸事業者と実証実験を計画中。ドローンを使ったイチゴ農園の自動検知システムも、21年4月の発売へ向けて開発が進んでいる。

 福岡県IoT認定製品に認定されたことで認知度が上がったことに加え、光安淳社長は「評価だけでなく信用度が上がった」という。同社は12年の設立以来、営業黒字を継続し、人員も増強を続けている。信用度の向上で、資金調達や大手企業とのプロジェクト協業など、さらに新しい分野へ挑戦する道が開けてきた。

 今年1月末は関西IoT/M2M展に出展し、以降問い合わせなどが増えているという。農業関連でAIに関心を持つところもあり、「今後、広がりが出てくるかもしれない」とみる。

 社内ではAI経験者だけでなく、8人程度が交替して講師役を務めるAIの勉強会が自発的に実施されている。この8人を次のAI技術者として育成し、20年はAIをより積極的に事業へ生かす。新たな強みであるAIが加わったことでベースの受託事業を基盤に、業務の幅もさらに広がっている。

 地元福岡で活躍する企業の中でも、新しい取り組みを実施して他社と差別化し、人材の採用にもつなげたいとする。

 九州地区の高等専門学校と地場企業をつなぐことを目的に、昨年設立された先端ポリテクニック人材育成推進協議会(PROPOLYS)は、光安社長も理事を務める。20年度は人材採用など参加企業側にもメリットがあるよう、さらに活性化させていく。

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●エフェクト 飲酒運転防止IoTシステムなど福岡県認定製品に選定
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