2020.03.12 【九州・山口・沖縄産業特集】ICや自動車などでシェア
九州・山口・沖縄は、IC産業や自動車産業、環境関連産業、IT産業などでシェアを有している。
九州は人口や面積、輸出額、地域総生産額などの経済の基礎となる指標でおおむね全国の10%程度のシェア。九州の経済規模は「1割経済」といわれている。
沖縄はICT産業が盛んで、ITとリゾートを沖縄の二大産業と位置付け、関連する展示会を開催するなど産業振興が進んでいる。
九州経済産業局が発表した19年12月の経済動向で生産面は、全13業種中、4業種が前月と比べ上昇。そのうちの1業種が電子部品・デバイス工業でトランジスタ、固定コンデンサなどが伸びた。IC生産動向を見ても、生産数量が前年同月比8.8%増、金額で同18.4%増。IC生産の19年(1-12月)の年間の動向を見ても、数量で前年比7.5%減となったものの、金額で同4.1%増となり、年間を通じても順調に推移している。
沖縄県では、IT技術の導入が盛ん。県内中小企業の働き方改革、生産性向上に関連して、ITC沖縄と4金融機関が昨年末に連携協定を締結した。中小企業のIT導入をサポートしていく枠組みを構築するなど、中堅・中小企業でのICTの導入を推進している。また、県では、アジアに近いなど競争優位のある半導体製造装置製造業など四つの業種を選定。企業立地を推進する助成金・補助金などを展開する。
この状況下、九州などのエリアでは、次世代高速通信規格5Gが3月から本格的にスタートする。基地局整備や5G対応端末のリリースなど、九州の関連産業の需要増が期待できる。
山口県とNTTドコモ中国支社は、昨年9月に5Gなどを活用した地域活性化に向けた連携と協働に関する協定を締結。へき地医療や文化振興などで5Gを活用し、地域を盛り上げる。NTTドコモ九州支社と北九州市でも今年1月に連携協定を締結。自治体が5Gを活用し、地方創生に生かそうとする動きが広がっている。
沖縄では那覇空港第二滑走路が増設され、供用が3月26日から始まる。これにより、年間発着回数は現状の13万5000回から24万回に拡大。輸送量の増加が期待できる。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、電子・電機産業やインバウンド関連など幅広い産業が影響を受けているが、5Gなど新たなサービスで、各企業は新たな取り組みを推進し、実績を高めたい考えだ。
【九州・山口・沖縄産業特集】記事一覧
●ICや自動車などでシェア
●九州地域19年鉱工業、生産2.7%減・出荷1.8%減
●〝5G〟に高まる期待 需要喚起へ各社取り組み強化
●福岡県IoT認定製品を紹介 31製品・サービスをカタログに
●明光電子 顧客の問題を解決へ システム提案で実績高める
●富士通九州システムズ 卒FIT向けソリューション電気料金節約サービス提供
●人吉アサノ電機 無線式ピーク電力制御システム強化
●エリアトーク 地域情報伝達無線システム普及へ
●長州産業 水素燃料電池システムなど新たな取り組み推進
●九州計測器 システム提案など注力 オリジナル商品も展開
●創ネット 工場メンテ関連サイト立上げ リピート客獲得図る
●QUEST 人材育成事業を展開 AIなど技術者教育にも力
●エフェクト 飲酒運転防止IoTシステムなど福岡県認定製品に選定
●沖縄富士通システムエンジニアリング パートナー企業と共創 経営者と取得目標を共有
●NEC沖縄支店 沖縄のIoT化推進 データマーケティングも活用
●コア九州カンパニー 「コアビジネス」に注力 においソリューション好調
●コンピュータ沖縄 定額利用のサービス提供へ 知識と体制を整える
●おきなわ国際IT見本市 10月開催、幅広い技術披露