2020.03.12 【九州・山口・沖縄特集】沖縄富士通システムエンジニアリング パートナー企業と共創 経営者と取得目標を共有

内田 社長

 沖縄富士通システムエンジニアリング(那覇市)はパートナー企業との共創に力を入れる。事業計画や課題を共有し、共に成長できる環境づくりを推進。同県のIT産業の健全な発展を目指す。

 同社は7期連続の増収、4期連続の増益を目指している。昨年は県外の大型案件が多く、大幅な増収増益を達成した。また、2月の「ResorTech Okinawa」に出展。医療分野での翻訳を強化した「多言語音声翻訳システム」などを展示した。

 来期は県内トップのデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)企業を目指すため、自治体と共創して沖縄県の街づくりなどに貢献する。また、社員の働きやすい環境整備や、パートナー企業との連携にも力を入れる。

 今年度は社長自らプロジェクトルームで、作業環境や社員の意見を確認した。内田伸社長は「自分の目で現場を確認すると、スペースなどの問題点が見えてくる」と、具体的な環境改善を促した。

 自社の働き方改革も推進。女性だけでなく、男性も育児休暇を取得しやすい環境を整備し、育休取得率は100%を達成。厚生労働大臣に子育てサポートを高水準で実施している企業として認められた証である「プラチナくるみん」に認定されている。

 パートナー企業との共創の一環として「ビジネスパートナー連絡会」を毎年実施。新規の参加者を含め、毎年研修を行い、品質分析などのスキルアップにつなげる。今年からは一人一人の課題をスキル表で管理し、パートナー企業の経営者と取得したい目標などを共有。スキルアップの進捗状況を確認する。

 昨年度から12月末に創立記念日の記念式典で「パートナーベスト部門賞」の表彰を実施。各部門で貢献したパートナー企業の担当者を内田社長自らが表彰する。

 「沖縄県はITに力を入れて取り組み、IT産業への就業人口も増えているが、労働環境の整備が足りない」と内田社長。目標の共有化やスキルアップへの貢献で、就業者が幸せに働ける環境整備を下支えしたい考えだ。

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