2020.03.12 【九州・山口・沖縄産業特集】人吉アサノ電機 無線式ピーク電力制御システム強化
浦川 常務
人吉アサノ電機(熊本県人吉市)は、無線式ピーク電力制御システム「エレワイズ」の販売を強化する。来期は様々な分野で自動制御ができる機種を開発予定。エレワイズを中心とした一括管理が可能なプラットフォームをつくる。品質管理などで幅広い業界に貢献したい考えだ。
エレワイズはエアコンの電力ピークの監視・自動制御によって電力使用量を抑えるパッケージ商品。
複数のメーカー製のエアコンが混在している場合でもまとめて管理できる点が強み。完全自社事業のため、運用益を含めて利益率が高い。
同社はリレー事業部とエレワイズ事業部の2本柱で経営しており、利益としては全体の約50%を占めるエレワイズの販売に力を入れる方針だ。
「4月以降にエレワイズの導入が決まっている企業が多く、年度明けの実績が楽しみだ」と浦川敬常務取締役。今年度は展示会の出展などの営業努力により、医療施設や娯楽施設など幅広い分野でエレワイズの導入が進んだ。
昨年12月4-6日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「中小企業新ものづくり・新サービス展」に初めて出展。展示会終了後も多くの企業から引き合いがあり、来年度に向けた導入拡大の素地をつくった。
来年度は新製品の開発も力を入れる。エレワイズを中心に、電力以外の様々な要素を管理できるプラットフォームづくりを推進。流通業界など、品質の安定化が欠かせない分野に貢献する。
開発は継続的に続けており、第1段階は4月に完了予定。ブルートゥースを活用して、エレワイズなどの各種制御を一括して管理するシステムを構築する。既に受注もあり、来期以降の売上げに貢献する見込み。また、工場向けの電力管理システムも導入が決定している。
「今後も開発を続け、様々なシステムに対応できるようにアップデートする」と浦川常務取締役。4月以降は、エレワイズを中心とした水平展開を本格的に加速させる方針だ。
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