2020.03.12 【九州・山口・沖縄産業特集】九州地域19年鉱工業、生産2.7%減・出荷1.8%減

 九州経済産業局が2月に発表した「2019年九州地域の鉱工業動向」(速報)によると、鉱工業指数は生産が前年比2.7%減、出荷は同1.8%減、在庫は同0.8%減にとどまった。

 業種別では13業種中、化学・石油石炭製品工業、パルプ・紙・紙加工品工業の2業種が上昇。汎用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、電気・情報通信機械工業、窯業・土石製品工業など11業種が低下した。

 九州のリーディング産業である集積回路(IC)の生産数量は71億5882万個で前年比7.5%減だが、生産金額は7362億9400万円と同4.1%増に。CCD、メモリーなど半導体集積回路を含む電子部品・デバイス工業の出荷は同1.5%増と堅調に推移している。

 同経済産業局が行った19年10-12月期の地域経済産業調査概要でも、電子部品・デバイスの生産は、スマートフォン向け半導体が引き続き堅調に推移するなど弱い動きが落ち着き、横ばい傾向を保つと見られる。設備投資についても、能力増強や今後需要が見込まれる分野、製品への投資の動きがあり増加すると見られる。

 沖縄総合事務局管内の10-12月期の経済動向も生産は横ばい、設備投資は持ち直すなど改善が続いており、沖縄県は情報通信関連産業の立地促進を引き続き進める。

 新型コロナウイルスの感染拡大が生産活動にどの程度影響を与えるかは見通せないが、次世代高速通信規格5Gのサービス開始を控え、各企業、メーカーは期待を寄せる。

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